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布部やな場でアユの塩焼きを食す

新潟県村上市にある「布部やな場」。僕の実家が村上市にあるので、毎年帰省する度に訪れている場所なのですが、とにかく最高の場所なんです。イメージしてください。時間を気にせず、川のせせらぎを聴きながら、太陽の光を反射してきらめく川面を眺めつつ、絶品のアユを頬張りビールを飲む。最高じゃないですか?

2022年6月24日に更新された村上市の観光情報サイトによりますと、営業中止から廃止決定されたそうです。残念。

「布部やな場」とは?

新潟県村上市の「布部(ぬのべ)」という場所にある梁漁(やなりょう)を行う場所です。梁漁とは、川の中に足場を組み、木や竹ですのこ状の台を作った梁を設置し、上流から泳いできた魚がかかるのを待つ漁法です。なので、「布部やな場」と言います。

布部は三面川沿いにあり、住所は〒958-0231新潟県村上市布部となっています。番地とかなさそうです。

車でしか行けないと思いますが、日本海東北自動車道「朝日まほろばIC」から車で約18分です。

実は、この記事を書くために調べていて、公共の交通機関でも行けることを知りました。JR羽越本線「村上駅」から縄文の里・朝日行きバスで約29分、布部バス停下車後、徒歩で約15分だそうです(オススメしませんね)。

国道7号線から右折して県道349号線「通称:朝日スーパーライン」に入り、ひたすら走行します。

布部やな場の入り口には看板もあり、真っ赤なのぼりも出てますので、分かりやすいはずです。

清流三面川と自然を感じる

県道349号線から、看板を右折すると布部やな場の駐車場に到着します。

30台くらいは駐車できるらしいですが、みなさん感覚で車を停めてますので、日によって最大駐車数は前後しそうです。11時半くらいに行きましたが、10月はやなが閉じてしまうシーズンのため、休日ともなると満車状態です。

駐車場の横には三面川が流れます。

晴れた日は最高のロケーションですね。遠くに見える構造物が「やな場」です。僕は関東に住んでるので、川と言えば多摩川なのですが、多摩川だと人がいっぱいで河川敷の石なんか投げにくいわけです(よそ様にぶつけちゃったら大変ですからね)。

こちら新潟村上の三面川はどうかというと、上の写真をご覧の通り人がいません。なので、息子に川に向かって「水切り」を教えました。「ジャボーン」と石が水に入り込む瞬間が気に入ったらしく、ひたすら石を拾っては川に向かって投げるを繰り返してました。

自然って最高!

名物「アユの塩焼き」

さて、こちら布部やな場でオススメなのが、何と言っても「アユ」でございます。梁漁で獲れたアユを焼いて食べるわけです。

このように、アユだけでなくイワナやヤマメも焼いてます。左側に見える桟敷席には囲炉裏が備え付けられており、そこにアユ串などを刺してくれたりもします。座席の料金もかからなければ、飲み物食べ物なんでも持ち込み自由なんです!関東じゃ考えられないですよね。普通なら場所代だけで1時間1,000円取られそうです。

ちなみに席予約して行きましたが、繁忙時期含め必ず予約できるかは分かりませんので、事前に電話問い合わせすることをオススメします。僕らの場合、到着時刻にあわせてアユを焼き始めてくれていて、囲炉裏にはすでに串焼きのアユがありました。

う〜ん、最高最高ですな。

きっと、都会で育つ子どもたちはこんな風に魚を串に刺して焼いているところなんて見れないんだろうな・・・。僕は息子にすごく良い体験をさせているんだなと勝手に思い込み、自己満足していました。

大人の愉しみとして、鮎の塩焼きとビールです。もう、最高の三乗です。なんて贅沢なんでしょう。

ここ数年は毎年行っている布部やな場ですが、今年のアユは最高にうまかったです。やな場で提供されるアユは養殖ものなのですが、天然ものが食べれる場合もあるそうで、後から聞いたところ、今年のアユは天然ものだったそうです。道理でうまいわけだ。

こどもだってめちゃ楽しめる

正直、小さい子どもはアユはあんまり喜びません。僕の息子は毎年食べさせているだけに、「おいしい」と言って食べますが、目線はずっと川の方にいってます(笑)。目線の先にあるのは「やな場」。

こんな感じで、子どもたちが遠くでキャッキャしてると、息子も気になるみたいで「あそこに行く」と言い始めます。妻が連れていきました。

桟橋を渡って、やな場に足を踏み入れます。三面川鮭産漁業協同組合による注意看板があり、川の危険性を改めて認識します。布部やな場の三面川は結構流れが急なので、河川敷から川には入っちゃダメですよ。

やな場の仕掛けまで近付くと、三面川の流れの力強さがとても良く分かります。このように、川の上流から流れてくるアユをすのこに引っ掛け、ピチピチしているところを捕まえ、真ん中の生け簀に入れます。

一定時間おきに、係りの人がやな場付近で魚を放ち、子どもたちに魚を捕らせるイベントをやってくれます(去年まではこの光景には巡り合わなかったけど)。僕の息子は怖がって掴めないかなと思っていましたが、一緒にやな場に言った妻から電話が。

「掴んだ魚をパパに見せるって言ってるから、早く来て!」

な、なに!?掴んでいるだと!?

急いでやな場に走って行くと、息子がしっかりとアユを掴んでいました。うんうん、昨年よりも確実に成長してるなぁ(涙)

また、やな場の入り口横には水槽があり、泳いでいるアユを見ることができます。

大人も子どももずーーっと楽しめる良い場所です。

時間を気にせずゆったり過ごすこと

布部やな場の素晴らしいところは桟敷席が時間制ではないので、時間を気にせずくつろげる点です。三面川のせせらぎを聴きながら、太陽の光を反射してきらめく川面を眺めつつ、絶品のアユを頬張りビールを飲む。これぞSlowSlowBeautifulです。

食べ物、飲み物持ち込み自由ですが、現場でも買えます。2018年シーズンはこんな感じ。

この日の締めとして、駐車場で売られていた「ミョウガ」を、アユを食べた後の串に刺し囲炉裏で焼きました。

ミョウガは独特のクセがあるので嫌いな人も多く、僕も好んでは食べませんが、気分上々なのでこれを食べてみました。

「ん。なにこの絶妙な味・・・めちゃくちゃうまいんだけど」と思わず口からこぼれてしまいました。ミョウガの味がわかるようになったか・・・ふふふ。

関東から車で5〜6時間かかりますが、布部やな場に行くだけでも120%価値ありますので、是非行ってみてください!

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