「あざみ野駅と新百合ヶ丘駅が電車でつながるらしい」と僕が初めて聞いたのは1990年代初頭のこと。あれから30年近く経過した今でも時折浮上するこの話題。どうやら横浜市と川崎市で概ね合意に至ったらしいとの情報が入りました。
追記:2019年1月23日の横浜市都市整備局の記者発表により、延伸計画の事業化が正式に発表されました。
それでは、あざみ野駅と新百合ヶ丘駅をつなぐ線路ができたら、どこに駅ができるのでしょうか?
勝手に予想してみました。
あざみ野駅〜新百合ヶ丘駅はブルーラインの延伸
あざみ野駅から新百合ヶ丘駅までの電車については、横浜市営地下鉄3号線(通称:ブルーライン)が延伸するということで間違いなさそうです。もちろん、横浜市の事業として事業化されればの話ですが。(「あざみ野駅と湘南台駅を結ぶ横浜市営地下鉄ブルーラインとは?」で紹介してますのでご覧ください)
各ニュースリリースやブログなどの情報をまとめると概ねこのような状況です。
- 長年の時を経て、ようやくあざみ野駅と新百合ヶ丘駅を繋げようとなったらしい
- 2020年に着工して2030年に延伸部分の開業となるらしい
- あざみ野駅と新百合ヶ丘駅がおよそ7分で結ばれるらしい
- 新百合ヶ丘駅から横浜駅まで38分で行けるようになるらしい
- 横浜市側に2駅、川崎市側に2駅の計4駅が作られるらしい
そうですよね。新しく路線ができるなら新しい駅もできますよね。
どこに駅ができるのか?
これって不動産屋さんからしたら、とっても重要なポイントですよね。
予想しちゃいましょう。
予想するうえでのポイントですが、地下鉄は公道の下にトンネルを掘るのが基本です。民法上でその土地の所有権は上下に及ぶという法律があり、それゆえに道路の下を並走するように地下鉄が建設されています。なので、民家や市民が所有する土地の下にトンネルを掘る場合は許可が必要になり、さらにはお金出して権利買わなきゃいけないんですね。
ただし、特別措置として大深度地下利用法というものがあるらしく、地下40m以下にトンネルを掘る場合は国が決めてしまえば掘ることができるようです。
それでは、どこに駅ができるのか勝手に予想しちゃいましょう!
あざみ野ガーデンズ駅
おそらく、あざみ野ガーデンズには間違いなく駅ができるでしょう。
あざみ野ガーデンズは東急グループが運営するスポーツ集合施設であった「嶮山スポーツガーデン」が、リニューアルされてできた商業施設です。今でもテニススクールやフットサルコート、ゴルフ練習場が併設されており、すすき野やあざみ野エリアの住民の多くが休日を過ごす場所です。

あざみ野駅では、東急あざみ野ゴルフガーデンに向かうのだろうなと思われる、ゴルフバッグを持ってバスに乗り込む人や、東急あざみ野テニスガーデンに向かうと思われるテニスラケットを持った人、フットボールスクールあざみ野に向かうと思われる少年サッカー集団を見かけます。スポーツ関連の利用者は電車ができたら間違いなくあざみ野ガーデンズの駅に行くために電車を利用すると思われます。
あざみ野駅からほぼ直線となるバス通りに面しているあざみ野ガーデンズですし、あざみ野駅から1.8kmの距離にあるため、絶好の駅ポイントだと思います。
桐蔭学園前駅もしくは横浜総合病院前駅
横浜市の方針では駅の建設位置として市境に1つと発表されています。あざみ野駅と新百合ヶ丘駅を直線で結び、川崎市と横浜市の境に位置するのが「すすき野」や「もみの木台」になります。
もはや面白いモノが何も無いエリアですが、交通需要が大いにありそうな施設が2つほどあります。
それが、「桐蔭学園」と「横浜総合病院」です。この二つの施設はいずれもバス停「もみの木台」にて下車して徒歩で向かう施設です。
桐蔭学園は幼稚部〜高等部まであり、高等部になるにつれて学年人数が増えていきます。全体でおよそ6,000人近い学生が在籍しており、朝のあざみ野駅はバスに乗るために整列している桐蔭学園の生徒で溢れています。また、バス停のもみの木台は桐蔭学園の生徒が下校するタイミングに遭遇すると賑やか(とだけ言っておきましょう)です。
おそらく、東急バスからすると学生の通学定期収入だけでトンデモナイ収入がありそうですが、近隣住民からすると、電車が通ることでバスの乗車率が少しでも下がれば良いなと思っているでしょうね。
また、横浜総合病院も近くにあるため、交通整理を行うためにもこの辺りに駅ができても良いなぁと思います。
しかし、あざみ野ガーデンズに駅ができるとすると、桐蔭学園前駅を作る位置までは1kmも距離がありませんので現実的ではないかもしれません。
ブルーラインのセンター北駅〜センター南駅くらいの距離感で駅を作るイメージですかね。。。
だとしたら有り得なくないか。
すすき野駅
まさか、すすき野に本当に駅ができるのか・・・。
桐蔭学園ないしは横浜総合病院の近くに駅ができるだろうと予測しましたが、ここまでのバス路線は東急バスのドル箱路線と言われています(乗降客数がとてつもなく多い)。
東急バスに対抗するように地下鉄を敷いて、売上を食い合うような状態を作るか?と考えると、東急グループのチカラも働くような気がしますので、地下鉄の延伸はバス通りを避ける可能性があります。
この場合、あざみ野ガーデンズから西側に抜けていくかと考えると、そちらは黒須田小学校があるものの、一軒家が立ち並ぶ完全なる住宅街のため、可能性は低いかと。
ガーデンズから東側に抜けていくと考えると、すすき野団地エリアでこちらも住宅街。ただし、「平成最後の年にすすき野団地を散歩してみよう」にて書きました通り、すすき野団地は建て替える可能性が年々高くなってきています。もし、すすき野団地エリアにマンションが立ち並ぶと考えるならば、ひそかに噂になっている「すすき野とうきゅう」の横に駅ができるという可能性もありそうです。
王禅寺駅(ヨネッティー前)
さて、横浜市と川崎市の境である「もみの木台」を超え、川崎市に入り「虹ヶ丘」に進みます。「虹ヶ丘」からトンネルを掘り進めると考えると、一般民家を一軒ずつ相手に交渉するよりは、市が持つ土地や学校法人が持つ土地など、交渉先が少ない方を優先するのではないかと予想されます。
それに該当するのが「王禅寺ふるさと公園」や「東京都市大学原子力研究所」などで、その地下を通り、ヨネッティー王禅寺に抜けるルートが可能性アリかなと思います。
ヨネッティー王禅寺は王禅寺処理センターというゴミ焼却施設の余熱を利用して温水を提供するプールです。休日ともなると車で訪れるファミリーが多く、夏休みシーズは駐車場待ちの交通渋滞が起きます。その渋滞を解消する意味でもヨネッティー付近に駅ができてほしいですね。
またヨネッティー王禅寺の向かいには田園調布学園大学がありますので、この付近に駅ができても良い感じがします。
新百合ヶ丘駅(地下鉄)
王禅寺を抜ければ最後は新百合ヶ丘駅まで一気に進むかなと思います。
川崎市側に2駅とのことですが、既存の小田急新百合ヶ丘駅とは少しずらしてブルーライン延伸に伴う、新駅として建設されるような情報が出ています。
確かに、既存の新百合ヶ丘駅は商業施設ビルも立ち並び、真下にトンネルを掘るのは難しいかもしれませんね。
さらには延伸によって、ブルーラインの起点駅があざみ野から新百合ヶ丘に移ります。新百合ヶ丘駅はブルーラインの起点駅として機能する設計にならなければなりません。
駅から少しだけ離れたところに昭和音楽大学もあることですから、その付近にできるかもしれませんね。
さいごに
勝手に予想しているだけですので、「嘘つくんじゃない!」というクレームは勘弁してください。
グリーンラインのルートをマップで確認すると、ガンガン民家の下を通っているエリアもありますが、大半は公道に沿って建設されてますので、予想は近しいのではないかと思っています。
まずはあざみ野駅から新百合ヶ丘駅までの延伸がしっかりと事業化されることを祈りながら、駅がどこにできるかなと想像して楽しむのも良いですよね!そして、あざみ野駅最寄りの新築マンションとして注目されているBRANZ CITYあざみ野(ブランズシティあざみの)の売り出しとしては市営地下鉄の延伸決定は非常に良い話ですね!